福島県南酒販株式会社
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酒蔵探訪

酒蔵探訪 28 【2007年8月】
「喜多の華」 合資会社喜多の華酒造場
喜多方市字前田4924
Tel.0241−22−0268/Fax.0241−22−0268
 「喜多方で一番の酒を目指す」と、「喜多の華」の名を付けた喜多の華酒造場は、大正8年、星金吾氏が創業した。創業当初は「星正宗」の銘柄で酒造りを行ったが、昭和18年の企業整備令のため廃業。戦後、二代目の星敬三氏が復活させた際に「喜多の華」と名を改めたという。「歴史ある蔵元の多い喜多方で、うちは最も新しい酒蔵なので、他の蔵に追いつこうという思いもありました。また、喜び多い華のある酒づくりを、という願いも込めてこの名をつけました」と話すのは、三代目の星啓志社長。学生時代は空手部にいたという社長は、常に自らを律し、根性を込めた酒づくりを行う。
 先代が亡くなり、社長が酒造業を継いだのは30歳の時。その後、ある講演会を聴いたことをきっかけに、酒づくりへの思いが一変したという。
 「醸造試験場の先生の講演だったのですが、『いいところのほとんどない蔵元のことは褒める』とおっしゃったのです。たまたま別の試験場の先生がうちの蔵をご覧になった際に、私が『うちの蔵はどうですか』と聞くと、褒めてくださるんです。これはもしかして?と思い、その先生に尋ねると口を濁す。ああ、これはうちの蔵はダメなんだと思い、『どこが悪いのですか』と聞くと『全部悪い』というのです」
 何とか酒質を上げたいと粘る社長に、「それならまず、一晩徹夜で麹を作ってみなさい」と先生。古くから行われてきた、浅い箱状の容器(麹蓋)で麹を作る「蓋麹法」では、積み重ねた麹蓋を積み替えることで温度差の少ない均一な状態を保たなければならない。「最初は徹夜なんてする必要はないだろうと思っていたのですが、実際にやってみると、本当に温度を保つためには常に積み替えをしなければならない。酒づくりとは大変なことだということを、この時改めて感じました」
 社長はまた、全国各地の酒蔵を訪ね、それぞれの酒づくりの特徴も学んだ。「おいしい酒をつくっている蔵に行き、その方法を聞いて、うちの蔵で取り入れてみても、必ずしもうまく行くとは限らないのです。環境が異なれば全く違う酒になる。当たり前のことですが、身をもって体験しました」
 そんな経験も経て、喜多の華がこだわるのは「きちんとした酒づくり」である。昔ながらのつくりに則り、それを続ける。その土台があってこそ、酒の特徴に合わせた作り方の違いにも適応できるのだ。
 喜多の華の酒は、原料となる米にもかなり以前からこだわりを持ってきた。地元の農家の集まりと知り合い、酒米の栽培を委託、それを機に米についての研究を重ねた。低農薬への取り組みや、つくりに合わせて稲を刈る時期を変えるなど、農家とともにおいしい酒のための米づくりを行っている。「手間は嘘をつかない」と社長は言う。「手間をかければかけるだけ、きっとよいものができます」
 そんな喜多の華で注目されているのが「蔵太鼓」だ。福島県産酵母TUAで醸した純米酒「蔵太鼓」は日本酒度+10、味の乗った辛口の酒として評判が高い。また、純米吟醸「蔵太鼓」は軽快な飲み口で、なおかつ香りや味のバランスがとれた酒。一方、純米大吟醸「きたのはな」は、山田錦をうつくしま夢酵母で醸した酒で、ふくよかな香りの華やかな味わいはラベルの牡丹の花のようだ。
 星社長には、酒づくりにおいてもう一つ欠かせないこだわりがある。それは「心」だ。「昭和55年、父が亡くなり、跡を継いだ私が初めてつくった純米酒は、蔵が一つになり、父を失った悲しみを乗り越えてできた酒でした。実はこの純米酒こそ、その後私がずっと超えられず、目標にしている酒なのです」。酒をつくる上で、蔵人が心を一つにすることこそ、良い酒づくりには欠かせないという。和醸良酒。どんなによい原料、どんなによい技術があっても、最終的には心が酒を醸すのだ。
 酒づくりの心を持ち続け、さらに技術を学び続ける。喜多方一の酒を目指す蔵元は、実にまじめにきっちりと努力を重ねている。
喜多の華酒造場外観
▲喜多の華酒造場外観
星啓志社長
▲星啓志社長
蔵の内部
▲蔵の内部
純米大吟醸「きたのはな」 純米吟醸「蔵太鼓」 純米酒「蔵太鼓」
純米大吟醸「きたのはな」 純米吟醸「蔵太鼓」 純米酒「蔵太鼓」

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